1か月間勉強して統計検定2級を合格しましたので、対策方法とスケジュールについて書いていきたいと思います。
統計検定について
統計検定の趣旨
「統計検定」とは、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。
データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力は、仕事や研究をするための21世紀型スキルとして国際社会で広く認められています。
日本統計学会は、中高生・大学生・職業人を対象に、各レベルに応じて体系的に国際通用性のある統計活用能力評価システムを研究開発し、統計検定として実施します。
https://www.toukei-kentei.jp/about/
受験方法
CBT方式と一般方式が選べます。
受験方法は、CBT方式(パソコン上に試験問題が出される)と、一般(問題用紙が紙で配られる)が選べます。ペーパー試験ですと、年2回で日程が決まっていますが、CBT方式ですと、受験会場の空きがあれば自分の好きな日程で受験することができます。わたしは融通がきくCBT方式で受験しました。
なぜ勉強しようと思ったのか
栄養学では食事摂取基準というものがあります。簡単に言うと、「日本人が一日に何の栄養素をどれだけ摂取すれば、欠乏症や過剰症にならずに健康的に過ごせるかという基準」です。
日本人の食事摂取基準は、健康な個人及び集団を対象として、国民の健康の保持・増進、生活習慣病の予防のために参照するエネルギー及び栄養素の摂取量の基準を示すものである。
( 厚生労働省 )
食事摂取基準は統計学をもとに策定されます。
ビッグデータの時代と言われる今、計算機器の技術向上により、今まで不可能だった膨大の量の情報の集計・処理をすることが可能になってきました。統計結果が新しい発見を導いてくれているといっても過言ではありません。データの分析力、理解する力が重要視されています。
そこで、「統計検定」を通して統計に関する力を鍛えてみようと思いました。
統計検定2級試験 対策方法
使用した本
①統計学がわかる ハンバーガーショップでむりなく学ぶ、やさしく楽しい統計学
②統計検定3級 データの分析
③統計検定2級 統計学基礎
④統計検定2級 公式問題集(過去問)
統計検定2級は、大学1,2年の基礎レベルになります。
2級のテキストは、3級の内容が頭に入ってる前提で作成されています。基礎的な説明は省かれているので、2級のテキストの内容がわかりづらいと感じたら、3級のテキストも併用しつつ進めましょう。
それでもとっつきにくいと感じるかたには、「統計学がわかる ハンバーガーショップ」のテキストが特にオススメです!統計の抽象的な概念が、身近なもので具体的な例で表現されているので、すんなり入ってくると思います。対話型ストーリー仕立てで、主人公の女の子も統計初学者という設定なので、単純明快で、統計に対するハードルを下げてくれる内容になっています。
勉強スケジュール
1か月のスケジュールですが、平日は夜勉強、休日は半日勉強という感じでした。試験一週間前の土日(休日)は、まるまる勉強にあてて追い込みました。
まずはじめの2週間で、統計の概念を頭に叩き込みます。(初学者でなければ、ここまでの期間は必要ないでしょう)
次の1週間で、過去問をみて、どの分野、どんな内容がよく出題されているのかチェックしつつ、統計の概念理解と問題の解き方の流れをつかみます。
最後の1週間は、ひたすら過去問を解くのみ!です。ここが一番重要です!
具体的にどう進めるかについてですが、今回ご紹介するのは、最低限の勉強法となります。ギリギリラインですので、余裕をもって合格するためには、これ以上勉強しておくのが望ましいです!
具体的な対策方法
統計検定2級がどんな範囲、内容で紹介されているのか把握しましょう。
初学者は、統計用語に慣れるため、ハンバーガーショップの本を読み込んでから、3級テキストをさらって基礎部分の定着度を確認した後、2級公式テキストを読むことをおすすめします。
2級テキストは、専門的なことが書いてあると思って臨むほうがいいと思います。説明文は、少しとっつきにくさを感じました。統計検定の公式テキストは2級も3級も白黒刷りです。公式など重要な箇所には赤線をひいたり、鉛筆で丸く囲って目立つようにしていました。
もし2級公式テキストで躓いてしまったら、ハンバーガーを読み直すか、いっそ2級の過去問に進んで、公式の使い方を体に覚えさせてつつ理解を深めていった方が効率がいいかと思います。
なので、公式テキストを完璧にするよりかは、過去問に先に進んでから公式テキストに戻って確認したりするのがいいと思いました。
過去問で出題された箇所は、テキストでさらいましょう。公式がどう使用されるのか把握しましょう。
過去問を始めた時点でちんぷんかんぷんでも、まだ大丈夫です。
次第に慣れていきます。「公式をどう使うのか」「出題されやすい分野は何か」「自分のつまずきやすい点はどこか」をチェックしていきましょう。はじめは全体を把握することを目的にします。じっくりと取り組みましょう。
過去問の解説は、計算の途中式が省略されているところがありますので、わかりづらいと感じたら自分で途中式を書き足すなりしてわかりやすい解説にしていきましょう。
問題に慣れましょう。
電卓の使用もこの期間で慣れましょう。
私の場合は、最新から2年分を3回ずつ解きました。時間が足りず、3年前のものは1回のみしか手をつけられませんでしたが、なんとか合格できました。
流れとしては、間違えた箇所を何度も繰り返した後に、次の過去問に進むというものです。
(秋)通し→間違えた箇所のみ→間違えた箇所のみ→(秋)通し2回目⇒(春)通し→間違えた箇所のみ→間違えた箇所のみ→(春)通し2回目⇒次年度(秋)通し…(ループ)
その後、2周目の繰り返しを行います。
(秋)通し→間違えた箇所⇒(春)通し→間違えた箇所⇒次年(秋)度通し→間違えた箇所⇒…(ループ)
ポイントをチェックしやすいように、間違えやすいところはテキストや問題集に付箋をつけておくといいです。
注意点:CBT方式受験について
CBT方式での受験は、通常の試験とは違った雰囲気のなか行われます。
受験会場では、PCを扱うため、紙、ペン、消しゴムは使用できません。代わりに、会場側からB5サイズ程のホワイトボードとボード用ペンが配られます。それを計算用紙替わりに使いながら問題を解いていきます。電卓は持ち込みOKです。
PC画面上に問題が映し出される⇒ホワイトボード上で計算をする⇒PC上で回答をする⇒次の問題が映し出されるという流れです。(元にもどって解答しなおすこともできます)
ペーパーテストのように問題文にマークなどの書き込みができない不便さがあります。受験前の追い込みの時に、問題文に書き込まない方法で解答することに慣れておくといいでしょう。
また、会場では、統計検定ではない試験を受けに来ている方もいます。たとえ同じ受験教室内でも、試験開始タイミングがずれていたりしますので、すこしソワソワすると思います。笑
初めて行くと驚くことも多いと思いますが、会場の係の方が進め方についてひとつひとつ説明してくださるので、指示に従い、落ち着いて臨みましょう。
さいごに
一番大事なのは、過去問です。
合格の鍵となることがたくさん詰まっています。
公式テキストで統計のことをうまく理解できていなくても、公式テキストと相性が良くなかっただけです。本番は過去問にあると思いましょう。
過去問は、特別に大事なものだと思って臨みましょう。
ここで力を入れられれば、合格も夢ではありません!
good luck!