電気工事士2種 技能試験の体験談を書きます。
筆記試験に合格した後に待ち構える、技能試験。電気工事士といえば、電気を扱う現場作業になるので事故を起こさないために、また自分の身を守るためにも技術を身につける必要があります。
技能試験は、筆記試験に合格した者のみが受験できます。万一提出物に欠陥があって不合格になったとしても、1回だけは筆記試験合格を持ち越してパスするできます。しかし練習費用や時間を考えると、一発合格したいところでしょう!
試験会場は独特の雰囲気がありますので、練習とは違った空気に緊張してうまく手が動かなくなってしまうこともあります。そこで当日の雰囲気をイメージしておくと最低限は慌てずに済むと思うので、今後受験される方に向けて備忘録を残します。
(筆記試験対策については↓こちらの記事で紹介しています!)
私が受験した年は試験日が12月24日クリスマスイブでした。
下期技能試験は例年12月下旬に実施されていて、運が悪い(良い?)とイベント日と重なることがありますので注意です。
電気工事士2種技能試験 持参セット
参考までに当日会場へ持参したものを以下に挙げます。
<<持参セット>>
・筆記用具
氏名記載用、試験問題に配線図を書く用に用意します
・工具セット
練習で使い慣れたものを持って行きます
・工具用手袋
怪我を予防できる&汗で滑りにくくなるのでおすすめです
・セロハンテープ
メジャーを机に固定する用
・HOZAN 万能ツール
器具外し、ロックナット回しなどで使えて便利
・HOZAN 合格クリップ
リングスリーブ圧着前に仮止めしておく用
・カウントアップ式ストップウォッチ
音が鳴らなければOK
・絆創膏
試験中に万一ケガをした場合の応急処置用
・すい~っとシリーズ技能試験用テキスト
試験前に課題問題をチェックして、イメージトレーニング
電気工事士2種技能試験 当日の雰囲気
机の広さ
作業スペースは、約60cm×45cmでした。(工具置きスペースを含めるなら約80cm×45cm)
長机(3人掛け)を二人で使うようになっていて右と左に受験生が座り、真ん中の空きスペースにそれぞれが工具を置いていました。1席分ちょっとですね。
机の上に厚紙が置かれていて、その厚紙の上で作業という感じです。(机を傷つけないような配慮かな)厚紙は反り返っていて、少しやりにくかったです。苦笑
早めに会場に入って周辺確認を
指定された席は腕をのせるとガタガタと揺れる席でした。(ハズレ~…。)2人で共有する長机だったので、自分の作業の他、お相手の作業過程でガタつく可能性あり。仕方ないので、机の足にメモ紙を何重にも折りたたんだものを噛ませてガタつきを直しました。こんなこともあるので、試験中慌てないで済むように試験集合時間より早めに到着して作業環境の周辺確認をしておくといいと思います。
試験前アナウンスで「メジャーを机に貼り付けることは試験開始後にしてください」と注意喚起がありました。机に固定することがダメなだけで、メジャーに固定用テープを貼りつけて浮かせた状態で準備おくことはOKだったので、少しでも早く作業を始めたい方はそうした状態で待機しておくといいかもしれません。
試験場の雰囲気
試験場の環境
(個人的な感想を多く含みます。これから受験される方の参考になれば幸いです。)
部屋はめちゃくちゃ乾燥していました。下期受験で冬だったので、煖房が効いていたのでしょう。受験前に少し喉を潤しておくといいと思います。試験中は緊張と乾燥でのどがピリピリ痛くなりました。
ちなみに、40分の試験時間中、挙手をして試験監督に許可をもらえば飲み物を飲むことができます。わたし自身は成果物で確認したいことが多かったので、挙手する余裕はなかったですね。。。
喫煙者が多いのかも…?会場内通路はどことなくタバコの臭いがしました。(会場内は禁煙ですが、非喫煙者からすると気づくようですね)
試験監督の方々は、電気工事関係の方?アルバイト試験監督とはちょっと違う様子で独特な雰囲気を感じました。試験後そのまま会場で合否チェックが行われていたりするのかもしれませんね…?
時計は一応ありました。会場によるかもしれないので、持参する方が無難です!
受験者層
試験会場は男性が多く、女性は5%程度の印象でした。年齢層は20~60代がバラバラと混在している感じです。強いて言うなら20代~40代が多かったかな???電気工事士2種は仕事の他にもDIYや趣味から取得する方もいますから、このような感じになるのでしょうね。
試験前の雰囲気
作業準備をしたり、各々に静かに精神統一をしている感じでした。
工具メーカーは、皆さん色々でしたね。HOZANの方が4割程度くらいだったでしょうか。
工具を一つ一つ机に出して並べている人もいれば、工具袋の中に入れた状態の人もいました。並べ方も人それぞれですね。腰ベルトに工具を収納している人はパッと見つかりませんでしたが、やりやすいのであればOKです。
意外と工具用手袋している方がいましたね。3割くらいです。
だいたいが、ぴったりフィットして滑り止めがついているタイプの工具用手袋でしたね。軍手のようなブカブカしたものを使用した方は見かけませんでした。
手袋が無いと器具結節とか結構固くて痛いですもんね。試験中のケガ予防にも役立ちますので、私はオススメです。
試験中の雰囲気
試験中は結構気が散ります。「パチン、パチン…」と音がする中で、指定された配線を作り上げていくわけです。他の方の様子が気になってしまうこともあると思います。そのため、自宅で練習するときには、静かな環境でなく、意図的に気が散るような環境をつくり出して慣らしておくといいですね。(わたしはゲームのボス戦BGMを大きめな音でかけて、焦らせるような環境で練習していました笑)
試験中に、本人確認のための顔確認があります。試験官の方が順に確認されるので、声をかけられたら作業を一度中断して、顔をあげます。
なんとなく自分の番が近づいてきた雰囲気を感じたら、キリのいい作業で止めておくと顔確認が終わったあともスムーズに続けられるのでいいと思います。
あと、これは想定外だったのですが、ときどき、「ッフウーーーーーーー……」とか、「ッシャ!!」みたいな声にならない息遣いが聞こえてきす(たぶん笑)皆さん気合が入っているのか、作業がうまくいったときに安堵して思わず出てしまうんでしょうね。
他にも「リングスリーブ○個追加でお願いします」とか試験官の方を呼び止める声もちらほら聞こえたので、集中は削がれますが、落ち着いていつも通りのチカラを出せれば大丈夫だと思います。
※挙手をすれば、リングスリーブや止めねじの追加支給を受けられます。(ケーブルや器具の追加支給はありませんので、一斉の事前確認時間にしっかりチェックしておきましょう)
「作り上げたら終了、シーン」となることはなく、終了時刻まで作業音は続いていました。皆さん最後までしっかり確認して仕上げていたようです。
氏名を記入した札は、試験終了後に成果物にくくりつける時間を全員にくれました。試験中は無理してつけなくて大丈夫でした。
実技試験は、途中退出はなく、40分間着席状態です。
終了したら作業で出たゴミ屑を片付けて、着席順に一人ずつ退出カードを受け取り、部屋を出ていき、終了になります!
道具の紹介、便利でおすすめなもの等
最低必需品
工具一式
試験場へは自分の使用する工具を持ち込みします。
私はHOZANの工具セットにしました。5割程度の人がHOZANだったというコメントが後押しになりました。
もし個別に購入する場合でも、圧着ペンチは「中」「小」のみのタイプの方が小ぶりで握りやすく試験中扱いやすいのでおすすめです。メーカーさんは改善して扱いやすくバージョンアップしてくれていることもあるので、中古品よりかは新品の方がいいのかなと思います。
練習用ケーブル
2回分購入しておくと、安心です。
私は2回分購入して3~4回練習しました。ケーブルはすこし短くなってしまっても手順として覚えたり慣れるための練習になるので、新品1回分で2回程度は練習できます。
消耗品であるリングスリーブや、何度も練習していると折れやすい取付枠も追加で購入しておくといいと思います。(コンセントやスイッチは使いまわしができますので、買い足し不要です)
作業用軍手
素手だとケーブルの扱いがうまくいかなかったり、ケガをしやすいこともあるので私はオススメしています!!自分の手にフィットする滑り止め付きの軍手がいいです!メンズ用、レディース用、L、M、S等確認して購入しましょう!
教科書
カラー図説で試験会場でパッと見て確認しやすい!ササッと欠陥や複線図のおさらいができるのでいいと思います。技能試験では欠陥事例に該当してしまうと一発アウトになってしまうので、わかりやすくまとまった教科書を1冊持っておくのがおすすめです。
作業に便利なツール
HOZANの練習セットを購入すると合格クリップがついてきます。
圧着マークをつける際に仮止めとしてすごく役に立つので持っていると心に余裕がでると思います。(圧着マーク間違えはやりなおしに時間かかってけっこう痛いので)
もうひとつは、万能ツールといって、リングスリーブを狙った位置まで押し込む際の補助ツールになったり、コンセントやスイッチ等器具からケーブル外しをする際に傷をつけにくいなど他にも様々な機会に使えるものです。リングスリーブは、本数が多いとけっこう固くて奥までいれずらいことがあるので持っておくと時間ロスせずに押し込めてけっこう役立ちました。
最後は、合格チェッカーといって、技能練習を楽しく勉強できるようにしてくれるものです。自分でつくった回路が正しいのか、ランプ点灯・消灯で確認できます。配線図だけで目で確認していくのは難しいので、結構便利です。
(実際、1つの問題を作り上げると体力消耗するので、ぼーっとした状態でもチェックできる合格チェッカーを使用して確認できてかなり助かりました)
まとめ
色々と注意点や準備しておくといいことを書いてきましたが、しっかり準備してのぞめばきっと大丈夫!当日のイメージをしながら練習して少しでも合格に近づきましょう。
ここまで読んでくださった皆さんに幸あれ!!!