ボタンを強く押しても反応したりしなかったり不安定!
難しい修理ではなさそうなので、素人修理してみました。手順や注意点など書いていきます。
テレビリモコンも電卓も、同じ方法で反応不良のボタンが治せます!
反応が悪いボタンの原因
ボタンを押した際に内部基盤に触れる部品の汚れ・劣化が主な原因です。
対応としては、以下の2パターンがあります。
①部品清掃
②補強
要はボタンを押したときにスムーズに電気が通るようになればOK。
用意するもの
・家庭用工具ドライバーセット
・アルミテープ(キャンドゥなどで100円程度で購入できます)
あとは、清掃用に綿棒・タオル・アルコール等があるといいかもしれません。
テレビリモコン修理
ボタンの裏側にあるカーボン部分の汚れ・劣化が原因だと思われます。
分解して状態をみていきます。
分解
①電池を抜く
まず、裏面のネジを外していきます。電池も抜きましょう。
②ツメを外す
ツメはかなり固く、外すのが大変でした。
マイナスドライバーを差す溝が狭すぎてうまく力が伝わりづらいので、まずはきっかけづくりをします。
写真の赤い矢印(センサー部の隙間)部分に、細いマイナスドライバーを軽く差し込むと、すこし上蓋が浮き、溝が広がります。太いマイナスドライバーを追加でいれると、さらに浮きができて、黄色い矢印のツメ部分が見えてきます。ここを狙って外していくわけです。
黄色い矢印の部分に太めのマイナスドライバーを差し込むと、「パキッ」とツメの外れる音がして外すことができます。
※力を入れるのは黄色のツメを外すときだけです。
※赤い矢印のセンサー付近はあくまできっかけ作りなので、様子をみながら軽く差し込みましょう。強すぎると破損してしまいます。
専用工具を持ち合わせていないので、こんな方法をとっています。細いドライバーでないと隙間に入らないし、太いドライバーでないと力が足りずツメが外れないという状態でした。もうすこしいいやり方があったらよかったのですが。
ちなみに、マイナスドライバーは金属という固い素材であるため、リモコンの溝周辺に傷をつけやすいようです。そのため、使わなくなったクレジットカードのような部厚めなカードでもいいと読んで試してみましたが、固いツメの圧倒勝利でビクともしませんでした。
結果、仕方なくマイナスドライバーを使用してリモコンの溝付近はややガタガタな傷をつけてしまいましたが、機能面には問題なく、普段目に触れない場所なのでまあよしとしています。
修理
今回は電源ボタンだけの接触不良だったので、電源ボタンのカーボン部分が露出した段階で分解はストップしました。(ツメを全部を外すのは大変だった)
隙間からアルミテープを貼って終了。カバーを止めなおして接触反応チェックをします。
※テープがすぐ剝がれないように、事前に綿棒などで軽くホコリを取って清掃しておくといいでしょう。
復帰確認
無事、緑ランプが点灯しテレビがつきました。力を入れなくてもボタンが反応するように改善され修理完了。
ストレスから解放された!
注意点
センサーランプにマイナスドライバーを押し付けすぎると破損の原因になります。なるべく丁寧に扱いましょう。他の場所からツメを外せるかどうかチェックしてみて、だめそうなら紹介した方法をとるのがいいと思います。
組み立てなおしの際は、センサーランプ部の収納に注意しましょう。センサーを固定する為の溝がありますので、はまるようにしてから外ケースを閉めていくとうまくいきやすいです。うまく顔を出すように微調整しながら組み立て直しましょう。
修理完了!お疲れ様でした。
続いて、電卓修理です。
電卓ボタン修理
ボタンを押しているのに反応したり反応しなかったり…。数値を誤って入力してしまうこともあり、ムキー!という状態でした。
リモコン修理と同じ方法で進めます。
分解手順
①電池を抜く(ある場合のみ)
②底面のネジを外す(ある場合のみ)
③側面の溝にマイナスドライバーを差し込みカバーを外す
幅太めのマイナスドライバーだと外しやすいです。
外すときは、ツメを割らないようにだけ気を付けましょう。(案外、大丈夫だったりしますが一応)尚、ツメが外れるときには「パキッ」という音がします。
※液晶と基盤の接続部分はテープでつながっているだけなので、繊細に扱いましょう。
※古い電卓では、内部に砂のような細かなホコリが溜まっていることがあります。念のため分解の際にはマスクしておいたほうがいいですよ。
清掃
まずは清掃しましょう。
ボタン下のゴムの層には、カーボンが薄くぬられています。ボタンを押すことでカーボンが基盤につき電気が通るという仕組みになっているのですが、経年劣化でホコリが溜まるなど汚れてしまっていたりすると電気が通りづらくなります。
まずは、カーボン部分をアルコール等で拭いてみて改善するか確認してみましょう。
アルミテープを貼らなくても済むかもしれません。
タオルか、キムワイプのような繊維の残らないペーパーを使って清掃しましょう。(私はなぜかティッシュペーパーで拭いて、小さな紙くずをいっぱいつけて余計に汚してしまいました。大失敗。。)
修理
清掃で改善しないようなら、アルミシールを貼ります。
カーボン部分のサイズにあわせて切って貼りましょう。今回はキッチンの流し台テープとして売られているものをつかいました。
(写真では全ボタンに貼っていますが、反応の悪いボタンだけでOKです。)
アルミシールで通電の補助をするイメージですね。
復帰確認
組み立てなおして、全てのボタンがスムーズに押せているかテスト確認してみましょう。
注意点
分解前に、電卓のボタン配列は写真に撮っておきましょう。外カバー外しのときに勢いあまってあけると、ボタンが飛び散ります。ツメを外した反動だったり、平置きでなく立てた状態で開けるとそのような事態になってしまいます。復帰させるために写真をとっておくと役立ちます。
裏面を上にした状態で静かに外カバーを空けるようにするといいです。 表面を上にした状態で外すと、すべてのボタンが重力でバラバラに落ちていきます。復帰作業はちょっと根気がいるので気をつけてみてくださいね。
さいごに
修理完了!お疲れ様でした。
今回修理しているものは電力の弱いものでしたが、パソコンやモニターのように高圧電流が流れる機器もあります。分解して修理をするのは楽しいですが、作業をする前に放電などの手順を置かないと危険なものもありますので、注意事項など事前調査をしてから作業を楽しむようにしてくださいね。
ご参考情報
アルミシールを貼ってもうまくいかない場合ですが、アルミシールの種類によるのかもしれません。自宅に2種類のアルミシール製品があったのですが、1種類は反応が安定しないときもありました。
ちなみにキッチン用のアルミホイルはうまく通電しました。そのまま置くだけだとすこしの振動で通電してボタンが押されたことになる不具合がおきたので、カーボン部分に接着剤などで貼りつけて、ボタンを押したときだけ基盤に触れるようにすればアルミシールの代用になると思います。(試してみましたがアルミシールの方が断然ラクでした)
また別の方法として、カーボン部分を薄く削ってキレイな面をだすと復活することもあるようです。(試してみたのですが私はうまくできませんでした。ダメもとで、えんぴつで塗ったりしてみましたが意味なしでした)
また、全くボタンが反応しない場合は基盤の問題の可能性があります。そうなると、はんだごてなどの専用工具が必要になったり、素人修理では難しくなります。
関連記事