家庭料理検定2級受験し、正答率90%以上(筆記・実技ともに)で合格したので、どうやって勉強したか対策法と、当日実技でパニックになった話(苦笑)を書いていきたいと思います。
家庭料理技能検定とは
概要
家庭料理技能検定は、女子栄養大学を創設した香川栄養学園が主催している検定試験で「健全な食生活を支える家庭料理にかかわる技能の普及」、「健康と食生活の向上」、「食育の推進」を目的としています。
5級~1級に分かれており、1級に近づくにつれ高度・専門的になっていきます。
一次試験(筆記)と二次試験(実技)の両方を合格することで、最終合格となります。(一次試験に合格した場合のみ二次試験を受験することができます)
合格ラインは、筆記実技ともに6割以上です。
料検とは(家庭料理技能検定)
食生活に関する正しい知識をもつことはもちろんのこと、包丁を手にし、味が良く、見た目にも美しく、栄養バランスのよい料理が作れるようになり、日常で実践されることが健康にもつながっていきます。
健康を得ることは、生きがいのある豊かな人生を送るための基本となります。当検定の受験をきっかけとして、ご自身の食生活の充実と健康の維持・増進を目指してみませんか。
(【家庭料理技能検定「料検」 公式サイト】香川栄養学園より)
出題範囲
ざっくりと以下のように分かれています。
5級(小学生程度)
4級(中学生程度)
3級(高校生、大学・短大・専門学校の1年生程度)
2級(食物系大学・短大・専門学校の1~2年生程度)
準1級(食物系大学・短大・専門学校2年生程度)
1級(食物系大学卒業程度)
(審査基準/試験内容/出題範囲 【家庭料理技能検定「料検」 公式サイト】より)
試験内容・出題範囲等の詳細は公式ホームページにあるので、ご覧になったうえで申し込みをしてみて下さい。
実際受験してみたところ、家庭料理技能検定2級は「栄養士の学校に入ったらこういう勉強するのね~」というチラ見ができるレベルだと感じました。
もし包丁の扱いに不慣れだったり知識習熟度が不安なら、2級に挑む前に3級の公式テキスト(実技・筆記)を眺めてみてチャレンジできそうか判断するのがいいかと思います。
(ちなみに栄養士必修だと他にも生理学、生化学、臨床栄養、公衆衛生学等ありますけど家庭料理検定としては優先度が低めで省いたのかもしれません)
日程・会場
筆記試験(一次試験)は6月、実技試験(二次試験)は9月に、全国で行われます。
(筆記試験に合格したあとに合格通知と二次試験案内が届くので、それに従い実技試験の申込をします)
家庭料理技能検定2級 対策
対策用参考書
・家庭料理技能検定公式ガイド1級・準1級・2級 筆記験編
・家庭料理技能検定過去問題集
・家庭料理技能検定公式ガイド1級・準1級・2級 実技試験編
家庭料理技能検定公式ガイドは、2級~準1級~1級が1つのテキストにまとまっています。(5級~3級は、各級ごとテキストが分かれています。)巻末に模擬試験が載っていますので、是非何度も解きましょう。
過去問としては5級~1級までの範囲をまとめたものが発行されています。わたしが受験したときは過去問題集の存在を知らなかったので使用しませんでしたが、筆記試験本巻末の模擬試験問題だけでは演習量不足のように思っていたので、過去問を活用して合格率を高めていくのが安全策かなと思います。
⇓新しいテキストが販売されたようです!
以下は参考程度にご確認ください!
筆記試験について
調理学、栄養指導論、食品衛生学が中心の印象です。その他に食文化について触れられていたりします。2級は、3択問題です。
公式ガイドの巻末問題は必ず解いておきましょう!!
似たような問題が出題されます。公式ガイドを読んだだけだと、どこが重要ポイントなのか把握しきれないので。
*試験当日について
マークシートなので、HBかBの鉛筆と消しゴムを持っていきましょう。
受験番号のある席について、受験します。よくある試験と同じ進行でした。
意外と時間が余りましたね…。ちなみに試験問題用紙は持ち帰れました。
実技の練習について
実技試験は筆記試験の合格者のみ、別日程(9月頃)に行われます。
絶対に公式ガイド読んで下さい!!!家庭料理技能検定公式ガイドには、課題となる料理と、審査基準・ポイントが書かれています。読み込んでモノにしましょう。
元々の調理技術にもよりますが、公式ガイドにあるポイントをクリアできて制限時間内に終えられるくらいに持っていきましょう。(わたしは15回くらい練習しました。)
直前1週間は、作り方を頭の中でシミュレーションしたり、実践して時間感覚をつかんでおいたほうがいいです。丁寧に作業しすぎると時間内に終わらないです!
試験監督からはじめに諸注意やコンロの火のつけかた・火力調整方法について説明があります。ご自宅と多少勝手が違うと思いますので、説明はよく聞いておきましょう。
課題は当日試験場で知らされます。
わたしのときは、リンゴの皮むきとチャーハンでした。
注意点
当日の試験の様子をイメージしてみましょう。いつもあなたが練習している場所とは違う、緊張感がある静かな部屋で、周りには試験官が歩いていて、同じように受験する人が隣で作業を進めます。隣の人はあなたより要領よく早く終えるかもしれませんし、時間に間に合わないで終えることもあります。つまり、周りに合わせてはいけないんです。普段のペースを崩さずにすすめることがポイントです。
練習の時はテスト会場をイメージし、ストップウォッチで時間をはかり自分のペースを事前につかんでおきましょう。時間ギリギリではなく適度に見直す時間をとって終えられように練習しておくと気持ちに余裕がもてるので良いですね。
※当日は普段の練習しているご家庭とは違う火力ですので、火加減は特に注意を払いつつ調理していきましょう。
実技試験当日に、パニックになった話(2級)
試験係員が巡回する中、実技試験が行われます。
試験係員の人が横や後ろなどを調理をチェックしながらゆっっくり歩いていたりするわけですよ。わたしは他人に見られると焦ったり緊張してしまうので心臓がバクバクしてしまいました。(試験としては提出物が採点対象であり、調理工程は採点対象ではないのでそこまで意識する必要はないのですが、監視されているような威圧感を感じてしまいました。さすがに食材を落としてしまったりすると何かあるのかもしれませんが…????)
当日の流れとしては、基礎実技をして、回収された後に調理課題です。
途中、休憩時間はありません。すぐ次の説明に移ります。
これもパニックになる原因でしたね。落ち込んだり反省したりする時間をとれない。。
見られながらの作業は苦手なのですが、意地をだして「気にしていませんけど?」と平静を装った素ぶりをしつつ、やり過ごしました。。
緊張したせいもあり、練習のときよりも時間ギリギリになってしまいました。滑り込みで剥き終えた感じです。正直時間が足りていないくらいでした。練習では見直しができていたのに、その時間が取れずに終わってしまったんです。
焦った気持ちで試験時間終了の合図を聞き、むいた皮と、りんご本体を紙皿にのせて提出しました。そのとき、ふと周りの人の提出物が目に入ってしまったんです。それがパニックの原因でした。
なんだか周りはとても上手に見えて、逆に自分は全然できていないように感じてしまったんです。「合格レベルまで足りてないんじゃないか」「ああ、ここが出来ていない」「見直しできなかったら剥き残しがあるかも…」「不合格になったら…」と、よくない考えばかりが頭の中をぐるぐるめぐりました。…と同時に、動悸が激しく呼吸が浅く速く頭が白くなるのを感じたんです。
(事前練習ではなんとかうまくできてしまっていて、時間が足りなくなる想定をしていなかったため、パニックになってしまったのかなと思います。)
でも試験は続きます。試験監督は次の調理課題の説明にうつっていきます。
ガスコンロの使い方説明など。
試験監督の説明があまり頭に入ってこないことに気づいて、やっと焦っている状態だということに気づきましたね。。あ、やばいやばいと。
そのままパニックに飲まれてしまうとせっかくの練習が台無しになってしまうので、調理課題の作りかたをイメージながら深呼吸をして、「落ち着けー、落ち着け―、次に切り替えろー」って何度も唱えました。「ひとつコケても次できれば大丈夫だ」と言い聞かせました。
手は震えはじめて毛が逆立つような感覚がしましたが、意識をしっかり保って、次の課題のイメージトレーニングをはじめるようにしてどうにか落ち着けました。
調理課題の時も試験監の方が巡回されているため、依然として緊張状態は続いていましたが、慣れないガスコンロでなんとか仕上げました。
(調理課題はポークソテーで、提出用のお皿は紙皿でした。盛り付けの際に肉をスライドさせるとお皿に脂の跡が残ります。評価ポイントではないと思いますがすこし気になりました。。)
ここでも同じく、周りの人が良くできているように感じて、とても落ち込みました。。でも、その時に出来る最善のことは尽くしたと自分を励ましながら、打ちひしがれながらも家に帰りました。
でも、実技の結果は90%以上という評価でした。杞憂でした。
このことから、たとえいつもより不出来だったとしても、他の人が上手に見えたとしても、気持ちをコントロールして次に気持ちをうつして「ベストをつくそうとする」ことが大事だと感じました。
焦ったとしても、それを自覚したうえでゆっくり深呼吸をして、目の前のことに集中する。 自分がしてきた努力を信じて、最善を尽くすのみかなと思います。
以上、勉強方法と体験談でした。
何か参考になれば幸いです!
<パニックの応急処置としてよければどうぞ>
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