「認知行動療法」をご存知でしょうか?
思考の認知や行動について焦点をあてる、心理療法のことです。
うつ病の患者さんへの治療として、薬物療法と認知行動療法が併用して治療計画が立てられることがあります。
今回は、自分でできる認知行動療法について紹介している『いやな気分よ、さようなら 自分で学ぶ「抑うつ」克服法』について書いていきたいと思います。
こんな方に読んでほしい!
・抑うつ症状で悩んでいるかた
・気持ちがふさぎ込んでいる方
・完璧主義の方
・過去にうつ病・双極性障害Ⅱ型になった方
本について
構成
うつ病で悩む患者さんの話を読み進めながら、自身の思考・認知に関する「クセ」に気づかせてくれるつくりになっています。
本は2部構成になっています。
・前半…認知行動療法について
・後半…うつ病の方へ処方される薬の作用について、書かれています。(増強版に収録 ※増強版、コンパクト版の2種類販売されています)
気持ちが落ち込んだときには、この本をもとに考えが偏っていないか振り返るのがいいと思います。
わたしが双極性障害のとき、認知行動療法をおこなって寛解まで回復しました。本を読むことで、なにかあなたの苦しみの原因に気づけるかもしれません。
思考のクセについて一部紹介
特に印象深かった、うつ病の人が持ちやすい思考のクセについての内容を一部、ご紹介いたします。当てはまるものがあるかどうか、チェックしてみてください。
(思考のクセについて、一部抜粋)
・全か無かの思考
・一般化のし過ぎ
・心のフィルタ
・マイナス化思考
・『すべき』思考
・レッテル貼り
このほかにも、過大解釈や、個人化などの認知的歪みも、絶望感をもたらす危険性があります。
これらの解釈として、以下のような例が挙げられると思いました。
・全か無かの思考…白か黒かどちらかをはっきりさせたがります。グレーであいまいなものは嫌います。
・一般化のし過ぎ…1つ、2つ上手くいかないことがあると、全てが全くうまくいっていないように感じます。
・心のフィルタ…現実世界での出来事に対する解釈が歪んでいることがあります。
・マイナス化思考…うまくいかなかったことばかりを思い浮かべてしまいます。
・『すべき』思考…「○○しなければならない」と、自分にプレッシャーをかけます。失敗は許せません。
・レッテル貼り…失敗をして周りの期待にこたえられなかったことから「自分はダメなやつ」と思い込んでしまいます。
上記はそれぞれ似通っていて、堂々巡りをして負のスパイラルに取り込まれてしまうことがあります。もし、普段の生活で生きづらさを感じていたら、認知行動療法について調べてみるのもいいかもしれません。
読んで身に染みたこと
完璧主義は自分の首をしめる
思考・認知に関する「クセ」は、理解してもすぐには直りません。
継続的に反省をしていくうちに身についてくるものです。
私は仕事でミスをすると、自分がとても駄目な人間に思えてきて、苦しくなることがあります。
それは自分にプレッシャーをかけすぎていて、苦しくなっていたのかもしれません。
無意識のうちに完璧主義の顔がでてきて、それが原因でメンタル不調になっていたと気づかされました。
ミスをすると自分の存在価値を見出せなくなって、不安になったりしていたのですが、同時に失敗を恐れて挑戦しなくなったり、やろうと思ていることを後回しにしてしまったしていました。
完璧主義というのは、自分に期待していることの裏返しですが、「絶対にこうでないといけない」というガチガチの考え方だと、委縮してしまってうまく結果を残せないことがあります。
「うまくいくと嬉しいけど、そうでなくてもしょうがない」という余裕のある心構えが成功の秘訣だと思います。すべてを出来事をコントロールしようとせず、自分のコントロール出来ることだけに集中して、あとは泳がせて余裕を持たせてみるのがいいのではないでしょうか。
定期的に思考を振り返り、自分を苦しめる考えをしていないか、チェックすることが大切なのかもしれません。
思考に偏りはないか、反省するきっかけとして『いやな気分よ、さようなら 自分で学ぶ「抑うつ」克服法』を読むのはいいかもしれないと思いました。
生きづらさ解決のヒント
もし生きづらさ感じるのならば、
「逆接」、「例外」を考えてみてください。
・全てがだめなように感じる
⇒でも、あの事だけはうまくできた
・目標に到底達しない
⇒でも、前より少しずつ成長している
・わたしは失敗ばかりしている
⇒でも、失敗から学べばいい
すこし視点をかえるようにしてみましょう。
このような認知行動療法に基づいた考え方をしても、メンタル不調がある場合は、あなたに環境が合っていないのかもしれません。
自分にあった環境を探すことも一つの手だと思います。
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